イベントレポート「SaaS CS集中講座(1)CS組織化のポイントとKPI設計編」

参加の背景

  • カスタマーサクセスへジョブチェンジをしたが、そもそもSaasという業態やカスタマーサクセスへの理解が不足しているため
  • それを埋めるための勉強として参加

イベント情報

企画背景

  • カスタマーサクセスに携わる人に実践的Tipsや体系的な知識を身につける機会を

セッション内容サマリー

(1)SaaS CSの組織構成について考える (2)組織・個人KPIと評価基準の決め方 (3)人の増やし方と組織拡大のタイミング

  • 内容サマリー
    • COOや事業責任者、CSマネジャーにおすすめ!
    • カスタマーサクセスを事業上どのように位置づけ、組織の成長戦略を構築していけばよいかについて考えます。

受講の注意点

  • ①本講座ではカスタマーサクセスの「型」を説明
    • 「型」学習のメリット
      • 学習コストの短縮
      • 失敗の回避
      • 自身流の応用・派生・否定を生み出すことにつながる
  • ②当時の山田さんのベストプラクティスを紹介
    • 時間経過で適切でなくなることがある
    • 自分の事業にフィットしているかを考えて欲しい
    • 紹介内容を実践するのに時間がかかる覚悟をしてほしい

SaaS事業の鉄則」のおさらい

  • SaaSの金言「解約率は成長の上限を決める」(ユーザベース佐久間氏)
    • 解約率が高いと成長できない
      • 解約率10%を切っていると10年〜30年の間に連続的に成長可能
  • 事業投資のタイミング
    • 年間解約率10%以下を達成し成長基盤を整える→その後マーケティング費用を投下して成長加速させる
  • LTV
    • LTV = 売上 / 解約率
    • LTVを上げるには「売上」と「解約率」の2つの指標が大事
    • ここでカスタマーサクセスの出番

      CSの事業貢献

  • カスタマーサクセスの雄「Gainsigt」(米国)
    • 青本の作者の1人はGainsigtの社員
  • Customer Sucess Matyrity Level
    • CS組織の成長が会社のGRR・NRRの数値が高くなる(=会社の成長)
      • Reactive
        • 要求を受けて活動する
      • Insigts&Actions(ほとんどの会社はこの辺り)
        • 収集した顧客データから先回り
      • Outcomes(このレベルの会社は国内外でも少ない)
        • 顧客がアウトカムを出している
      • Transform
  • Customer Success Element Zoomウェビナー 2021-08-17 18-27-11.png (494.7 kB)

  • Q&A

    • CSの成熟度のレベルは、CSのワークロードにも関係していて、CS一人当たりの受け持ちが多くなると、reactiveな活動しかできないのが常だと思います。一人当たりの適切な担当者数/担当売上数などは、どうやって定めるべきでしょうか?

      • 第3回の講義でお話します。
      • 顧客の月次辺りの流入数から導き出したほうが良いかと。
      • Maturity Levelが上がるとCSの支援組織ができるために、CSが持てる顧客数が減る。
    • Q.山田さんの知る限りで、CSが”Transformation”のフェーズを実現している会社があれば教えてください。

      • 個人的な感想としては、Google workspaceのチャーンレートが低いかなと。(Transformかどうかは分からない)
      • MSとGoogleのようなグループウェアはチャーンレート低い。
      • バーティカルSaaSもお客さんと密結合に成りやすいため、行きやすいと思います・

(1)SaaS CSの組織構成について考える

  • CS部門の位置づけ
    • 営業近接型
      • 営業から引き継ぐ(CSと営業が密)
      • PMF判断
    • プロダクト近接型
      • プロダクトサイドに近い
      • PMMの権限
      • 機能追加の優先順位
  • B2B SaaSの事業フェーズの例 Zoomウェビナー 2021-08-17 18-37-25.png (198.0 kB)

  • 創業期

    • カスタマーサクセスも一緒に7人8脚で成果にこだわる組織を作る
  • 成長期
    • 個別対応を行うハイタッチCSM(点)
    • チーム対応を行うロー・テックタッチCSM組織(面)
  • 拡大期
    • 契約・規模別に合わせたCSM組織、CSMを支えるテクノロジー活用組織を作る

Zoomウェビナー 2021-08-17 18-41-00.png (445.5 kB) Zoomウェビナー 2021-08-17 18-45-40.png (473.0 kB) Zoomウェビナー 2021-08-17 18-47-30.png (431.2 kB)

(2)組織・個人KPIと評価基準の決め方

Zoomウェビナー 2021-08-17 18-52-39.png (346.2 kB)

  • Churn Rateの問題

    • 定義曖昧である Zoomウェビナー 2021-08-17 18-54-32.png (304.5 kB)
    • 月次解約率はARRで10%以下(/12でMRR)
  • 最近のCSKGIのトレンド

  • 目標の立て方

    • (月次更新解約率から割り出した)更新金額, 月次追加受注額(平均成績から算出) + 月次新規受注額
      • 更新金額:季節要因>人的要因
        • 時期が重要
      • 追加、新規受注額:(季節要因<人的要因)*プロダクト数
        • 人やプロダクトが増えれば増えやすい
  • CS KPIの考え方

    • 契約継続するための背骨となるロジックを作る(以下黒枠)
    • そのそれぞれのロジックにKPIを紐付ける Zoomウェビナー 2021-08-17 19-04-05.png (259.2 kB)
  • チャーン/エクスパンションはヘルススコアと連動@Sansan

    • ヘルススコアが悪いとチャーンしやすい(50%)
    • ヘルススコアが良いとエクスパンションしやすい(70%)
    • オンボーディングの成否で1年後のヘルススコアが2倍の差
      • ヘルススコアを上げるにはオンボーディングの成功が必須
  • ロジックを持てない場合

    • 施策や数値が連動する前提でKPIを絞り込み、えいやで決めても良い
    • 振り返りを行う前提で決定する
  • Q&A

    • Q.ヘルススコアのデータ分析ができるようになったのはいつ頃ですか?
      • 最近です。きちんとデータをとって動くことを意識した組織にならないと中々できない

        (3)人の増やし方と組織拡大のタイミング

  • 山田さんの見立て
  • 青本の作者の見立て
    • 自社の事業領域の専門知識
      • 製品以外に関しても顧客と深い会話が可能
    • 製品の専門知識
      • ユーザ視点で会話可能
    • 顧客対応スキル
  • ワークサンプルテスト

    • CSのKickoffをロープレ
    • 実際にCSの面接でロープレすることで企業・候補者ともに満足度が高くなった
  • CSのキャリアプランをもたらすJob title@Sansan CS

    • CSMへのキャリアアップ意識を持たす
    • 扱える案件によってJob titleが決まっている
      • トレーニー
      • アソシエイト
      • マネージャー
      • シニア
      • 外部の営業コンサルのロープレ試験をクリアする Zoomウェビナー 2021-08-17 19-22-05.png (397.5 kB)
  • CSへの教育(OJTは1on1で実施)

質疑応答

    1. BtoBに限った話かと思いますが、サービスが成長する中で、パートナー戦略は重要視される事が多いかと思います。そのような自社ではない第三者による販売が増えた場合、CSの力を発揮しにくい場面があるかと思いますが、CSとしてパートナーとの向き合い方(パートナーサクセスの考え方)として参考になる事があればお教え下さい!
    2. 第3回に回答を入れておきます。即答は難しいです。
    1. プロダクト採用者の移動で再オンボーディングが発生する場合どうするか?
    2. 第2回で話をします。プロダクト特性によった話は次回。

次回予告

Zoomウェビナー 2021-08-17 19-30-31.png (795.3 kB)

Zoomウェビナー 2021-08-17 19-32-33.png (610.9 kB)