イベントレポート「SaaS CS集中講座(3)リニューアルマネジメントとエクスパンション」

参加の背景

  • カスタマーサクセスへジョブチェンジをしたが、そもそもSaasという業態やカスタマーサクセスへの理解が不足しているため
  • それを埋めるための勉強として参加
  • CSMサポート・テックタッチ領域担当としてエクスパンション支援を行うことが決まったが、そもそもエクスパンションとはどのような状況で発生するのかをしるため
  • エクスパンション発生のために自分自身が何を出来るのかを考えるきっかけを得るため

イベント情報

セッション内容サマリー

セッション内容:
(1)リニューアルマネジメントの意義とやるべきことの再確認
(2)ROIの考え方と算出方法
(3)CS的なエクスパンション戦略を立てよう
(4)CSM一人あたりの保有MRRと適正なエクスパンション目標とは?

☝️内容サマリー
▶︎CSM、CSMマネジャーにおすすめ!
▶︎チャーン削減の要であるリニューアルマネジメントと、それを成立させるために重要なROIロジックについても説明します。加えて、CSとしてのエクスパンションへの向き合い方と、妥当な目標設定についても考察します

(1)リニューアルマネジメントの意義とやるべきことの再確認

  • リニューアルマネジメントを行う意義
    • リニューアル=契約更新
    • リニューアルマネジメントをやる意義は「自社の利益を最大化させる」様々なアクションを引き起こせる機会
    • 山田さんの中では「2番め」に重要な施策(1番はオンボーディング)
      • 理由:解約が減らせる
    • 組織にゆとりがなければ自動更新のままでもよいが、チャーン抑止をしたければリニューアルマネジメントを行うと良い
  • 導入目的の達成に時間がかかることがあるので、顧客に目的意識を持ってもらうことでサクセス推進することが可能→サクセスロードマップ大事
    • Sansanでは、プロダクトの利用状況を知らせる、期待値すり合わせを行う
    • ROIでの確認(後述)
    • 顧客体制の再確認・再構築
      • 1年立つと体制が変わる、管理者不明はザラなのでマネジメント必須
      • 体制を崩れないようにする、崩れているのを見つけて戻す必要がある
        • 引き継ぎ用のガイドブックをSansanでは作っていた
    • 決済ラインの把握と関係構築
      • これも時間が立つと変化するので、顧客の社内パワーバランス/構造を確認・調整する(特にエンプラ)
    • 更新意思の確認
      • 当たり前だが一番大事!
    • VoCの収集
      • 自社プロダクトの成長のため、継続的な収集の仕組みを作る
      • リニューアル時は偉い人からの声も集められるいい機会(活かし方は第5回で詳細を!)
    • エクスパンション機会の探索(後述)
    • リニューアルスケジュール例
      • 更新前3ヶ月前から10営業日以内に実施
        • 1.顧客社内のパワーストラクチャ及びプロダクト推進・管理体制の把握
        • 2.利用状況の提示と振り返り
        • 3.プロダクト・CS支援に関する顧客不満のPickup
        • 4.更新可否の確認
        • 5.アップ/クロスセル提案
    • チャーン阻止活動(目玉)
      • 予防:より長く・深く利用してもらう
      • 対処:解約を思いとどまってもらう
        • 阻止活動のフェーズ分け
        • Zoomウェビナー 2021-09-28 18-28-32.png (250.6 kB)
        • Zoomウェビナー 2021-09-28 18-30-17.png (215.6 kB)
        • Zoomウェビナー 2021-09-28 18-32-22.png (428.4 kB)
        • Zoomウェビナー 2021-09-28 18-37-36.png (210.1 kB)
        • Zoomウェビナー 2021-09-28 18-44-09.png (333.4 kB)

          (2)ROIの考え方と算出方法

  • Gainsightが提唱するヘルススコアの1つがROI
    • ROIは顧客がサクセスしているかどうかを表す
  • ROIの特定手順
    • 顧客から帰ってくる場合→それをROIにする
    • 顧客から帰ってこない場合→ROIになりそうな数値を明確化して提案
      • シナリオパターン(ASSFの山田さんBlogより)
        • 1.サクセスシナリオの明確化
        • 2.事業貢献数値を特定する‍
          • コスト減or売上げ増
        • 3.ロジックとファクトの考案
          • 直接「事業貢献数値」につながらなくても、どのようにつながっているのかを考えて提唱する
          • このロジックとファクトを出せるのはカスタマーサクセスだけ!
          • Zoomウェビナー 2021-09-28 18-57-30.png (300.9 kB)
          • Zoomウェビナー 2021-09-28 18-58-37.png (322.9 kB)
          • お客さんと話す中でROIの要素が出てくることがある

            (3)CS的なエクスパンション戦略を立てよう

  • エクスパンションの3要素
    • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-03-34.png (279.4 kB)
    • 1.アップセル
      • 顧客のサクセス前提
        • 理論的に上限がある(お客さんの社員数が上限になる)
        • 時間がかかる
    • 2.クロスセル
      • プロダクト戦略が必要
    • 3.従量課金
      • これを持てると強い
        • 理論上無限に上がるので上限なし
  • CSQL戦略
    • CSQLに関する山田さんの過去note
    • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-06-44.png (238.7 kB)
    • 複数プロダクトを持っているとオンボーディング中にクロスセルの機会を発掘することが可能!
      • オンボーディング中の製品以外の別の課題を見つけることができれば可能
    • セミナー最後にアンケートを行って、クロスセル商材を紹介
    • プロダクトのログイン画面に支援メディアに飛ばしてコンバージョンポイントを作る

      (4)CSM一人あたりの保有MRRと適正なエクスパンション目標とは?

  • CSM1人あたりのARR適正
    • 前提
      • 担当社数
      • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-16-02.png (258.5 kB)
      • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-16-47.png (337.1 kB)
  • ARR
    • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-17-37.png (288.2 kB)
    • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-18-27.png (291.7 kB)
  • ARR算出方法
    • オンボーディングが1番大事なので、オンボーディングに裂ける人数を基準に他の人員割り振りを考える!
    • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-19-12.png (184.7 kB)
    • Zoomウェビナー 2021-09-28 19-20-09.png (341.9 kB)

質疑

  • Q.リニューアル阻止活動のためのグラデーションを決める基準は?

    • A.大切なお客さんから行う
      • 大切なお客さん
        • 1.MRRが高いお客さん
        • 2.PMF(プロダクトマーケットフィット)しているお客さん
          • 自社内でPMF基準があればそれに準じる
          • 長く使ってもらえるお客さんはPMFしていることが多いので、PMFが重要
  • Q.VoCを集める活動とは?コロナ化で行う

    • A.リニューアルマネジメントを行えば大丈夫!
      • 定期的な顧客接点を持つこと!
      • 時期性なイベントを作って行うことでVoCは集めやすい。
  • Q.テックタッチとしてハイタッチのサポートにできることは?

  • A.プロダクト経由で行うのが良い
    • お客さんの日々の状況に合わせてエキスパンションを行う
      • プロダクトに支援サイト出す
      • リニューアル時期にメールを行う
      • ヘルススコアを見ながら、良い会社にエキスパンション強めのメールを送る